2025.12.02
- 子ども教育福祉学科
子ども教育福祉学科 リレーエッセイ(第6回)
チーム子福教員リレーエッセイの第6回は、算数教育、英語文献講読などを担当される新井美津江先生です。算数・数学を教えるための教師の知識についての研究を柱に、海外の算数教育事情や算数の教育開発などを手掛け、国際学会での発表をされるなど、グローバルな視野で研究をされています。

これだけは伝えたい
新井美津江(子ども教育福祉学科)
算数の授業では、教科の特性からか、教師はすぐに知識を教えたくなってしまうところがあります。そこで「算数」の講義では、数学的活動の一つとして図形パズルでハトの形を作る活動をしています(写真)。小学校の子どもたちはこのような数学的活動の中で図形感覚を養っているのですが、教師は何か教えたくなってしまい「ほら、直角三角形2つで正方形ができるね」なんて言ってしまうのです。
講義の最後には以下の英文を示して終わりにしています。実はこれは私自身が「ドキッ」いや「グサッ」ときた指摘です。
Telling a kid a secret he can find out himself is not bad teaching, it is crime. (Hans Freudenthal)
「子供が自分で発見できるような秘密を、すべて教師が話してしまうことは、悪い教え方というよりもむしろ罪悪である」(ハンス・フロイデンタール)

折り紙パワー
図形つながりでもう一つお話します。
フィリピンでは年に一回やる気のある現職の先生方が集まり研究発表会が開催されます。そこで折り紙ワークショップを開いて、折り紙をつかった授業の紹介をしてきました。直角二等辺三角形を組み合わせて平行四辺形や台形などを作ったりしました。参加者は興味津々です。
